はじめに
リモートワークという働き方は、今や当たり前になりつつありますが、子育て中の私にとっては本当にありがたい制度です。
この記事では、子育て中の視点から見たリモートワークのありがたさと工夫、そして企業側の視点から見た制度の価値にも触れながら、これからの働き方を考えるヒントになればという思いでまとめています。
子育て世帯とリモートワーク:国の方針も変化中
2024年に政府が打ち出した少子化対策パッケージの中で、子どもが3歳になるまで、テレワークなど柔軟な働き方の環境整備が企業の努力義務になるという方針が示されました。
これは、制度として「リモート勤務可」とするだけではなく、実際に希望する社員が活用しやすいよう環境整備を進めることが求められているということでもあります。
家庭の状況に合わせた働き方の選択肢があることで、仕事を続けやすくなり、結果として人材の流出防止や職場定着にもつながっていくと期待されています。
経営視点で見るリモートワークの価値と課題
リモートワークは、企業にとっても「単なる福利厚生」にとどまらず、経営資源の有効活用や人材確保という観点からも重要な制度です。
経営側から見たメリット・価値
・優秀な人材の確保・定着
・オフィスコスト・通勤手当等の削減
・従業員満足度や集中力向上による生産性アップ
経営側から見たデメリット・課題
・業務管理・評価の仕組みづくりが必要
・非対面によるコミュニケーションの減少
・セキュリティ・情報管理体制の強化が必要
このように、一方的なメリットだけではなく、制度を活かすための運用設計も企業側の課題として存在します。
個人として感じるメリット
私自身、子育て中という状況において、リモートワークには大きな価値を感じています。
通勤時間の削減
特に大きいのは通勤時間の削減。
もし出社スタイルで時短勤務を選んでいたら、
(以前の勤務時間8時間)−(時短2時間)−(通勤2時間)
で、1日あたり実質4時間しか働けない状態になります。
一方でリモートワークなら、その通勤時間分をそのまま業務に使えるため、パフォーマンスにも収入にも大きく影響します。
休憩時間で家事も進む
たとえば出社時の休憩はこんな感じでした
・さて、休憩がてらコンビニにコーヒーでも買いに行くか〜
・ふ〜、休憩がてら廊下でも散歩するか〜
・よし、トイレ休憩ついでにストレッチでもするか〜
・昼休みだ〜、散歩がてらちょっと遠くでランチするか〜
それが今はこうなっています
・さて、休憩がてら洗濯物でもしまうか。
・ふう。休憩がてらおもちゃでも片付けるか。
・よし、トイレ休憩ついでにトイレ掃除するか。
・昼休みだ。散歩がてらスーパーで買い物してくるか。
ご覧になって分かるように、「〜」が「。」になっています。
「〜」は、やっつけ感や、持てあまし感が表れています。
「。」は、日々家事育児タスクに追われているのもあって、迷いがありません。
休憩時間は「休憩」として機能させつつ、家事や育児タスクをこなせるという一石二鳥になります。
※休憩は休憩ですので休憩にならないことはしないこと。
整える時間が節約できる
身だしなみに時間をかけなくて済むのもありがたい点のひとつ。
会議のときは整えるようにしていますが、それ以外では最低限の準備で仕事に集中できるのが現実的で助かります。
個人として感じるデメリット
・雑談がなさすぎてたまにさみしい
・新しく入ってくる人と話す機会がない
・出社したとき、「気分転換になったな〜」と実感する
・机や椅子に投資しないと首や腰が痛くなる
とはいえ、現状ではメリットがデメリットをはるかに上回っていると感じています。
おわりに
リモートワークは、すべての人に最適な働き方ではないかもしれません。
ただ、子育て中の社員にとっては、「両立しながら働き続けられる」環境づくりに欠かせない選択肢のひとつです。
こうした実体験の共有が、同じように育児と仕事のバランスを模索している誰かの助けになるとともに、企業としてもより柔軟で持続可能な働き方を考える一助となれば幸いです。
参考
育児・介護休業法、次世代育成支援対策推進法の2024(令和6)年改正ポイント|育児休業制度特設サイト|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/ikuji/point02.html
育児期テレワークのニーズはどのくらいか – パーソル総合研究所
https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/column/202311270001.html